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![]() 徳洲会グループ 看護部総ブロック長 湘南鎌倉総合病院 副院長 まさか私が看護師になっているなんて・・・、夢にも思っていなかったことです。私は幼少時代からピアノに熱中して過ごし、高校生の頃には声楽家を目指して音楽大学を受験するつもりでいたのですが、母は猛反対!母は「これからは女の時代だ、資格を持って働きなさい」と言って、私が看護師になることを望みました。 言われるままに看護の専門学校に進んだものの、やはり音楽への悔いもあってどうもしっくりいかない。「私には看護師が向かないんじゃないか」と、本気で悩んだ時期もありました。元来の真面目な性格と尊敬する恩師の助言もあり、無事に看護学校を卒業したのですが、学生生活はまさに葛藤でしたね。それでもこうして看護師を続けてこられたのは、就職先の大学病院で「こんな人になりたい! 」と思えるような素晴らしい先輩にめぐり合えたことが大きいです。先輩の、患者さんへの対応や看護記録を見たときに「あぁ、私にはまだまだ足りない。このままじゃいけない」と気づかされました。そのときからでしょうか、私の中で看護師としての意識がガラっと変わったのは。それから30数年、今では看護師以外の人生は考えられません。人生って不思議なものですね。
看護感は経験と年代によって変わってくるものですが、今思うのは、「看護を通して患者さんに感動を与えていきたい」ということ。私は「心の届く看護」と称しています。 我が病院のナースたちにも、この考え方はしっかりと伝わっているようで、みんな本当によくやってくれていると感心してしまいます。 例えば、先日もこんな出来事がありました。「家で看取りたい」というご家族の要望で、退院して訪問看護に切り替えた患者さんのお話です。あるときナースが私のところへやって来て「すみません、病院の桜の枝を折りました」と謝るのです。事情を聞いてみると、病棟からいつも見えていた桜の樹に花が咲いたところを、その患者さんに見せてあげたかったのだと彼女は言いました。その患者さんにとってはそれが「最期の桜」。患者さんにとって、ご家族にとって、この些細な気づかいがどれだけうれしいものだったことか・・・。 私は、こうした感動の積み重ねこそが「看護」なのではないかと思います。大切なのは「やって終わり」ではなくて「こういうことがあった」と伝えていくこと。ここ湘南鎌倉病院では、意識的に日々病棟であった出来事を話し合うようにしています。こうして、次の世代にも「心の届く看護」はしっかりと受け継がれていくのです。 徳洲会の理念に、「生命だけは平等だ」とあります。 ここで言う「生命」は「せいめい」ではなく、「いのち」と読んでください。国語辞典で引いてみるとわかるように、「せいめい」は物体的なモノだけを総称する言葉であるのに対し、「いのち」は精神的な意味合いも含んでいます。地域や患者さんに何を求められているかを常に問いかけ、チャレンジを続ける我々の医療には「心」がある・・・。だから私は「生命(いのち)」と読むことにこだわります。
一つめは、「周囲をケアできる人」。 二つめは、「組織の責任者として働ける人」。 三つめは、「チャレンジして変化し続ける人」。 ナースたちには実際の現場で働きながら、この三つことの大切さを身をもって学んでいただきたいですね。 同じ看護職といっても、働く場や役割は多種多様。看護の役割はますます広がりを見せています。
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