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看護部長インタビュー 看護部長に聞く、理想の看護師の姿
このコーナーでは各病院で活躍中の看護部 長に自身の看護観や働く病院の魅力などを 語っていただきます。
インタビュー一覧
第5回医療法人財団 荻窪病院 副院長 看護部長・認定看護管理者 山田喜久子
第4回徳洲会グループ 看護部総ブロック長兼湘南鎌倉総合病院副院長 遊佐千鶴
第3回狭山病院 副院長・認定看護管理者 水野たつ子
第2回赤十字医療施設看護部長会 会長 高橋高美
第1回聖マリアンナ医科大学病院 副院長・看護部長 陣田泰子

聖マリアンナ医科大学病院 副委員長・看護部長 陣田泰子 自身の看護に対するこだわりを見つめなおして、そうして人に語り、自慢できるような看護師に育って欲しい

聖マリアンナ医科大学病院 副院長・看護部長
【著書】
『看護現場学』医学書院
『動画でナットク-フィジカルアセスメント』中央法規出版
『看護の力ぐんぐんアップ術』メディカ出版
『新人ナースのためのしごと術』照林社
『成果を導く目標管理』日総研出版
自身の看護観

看護師として一番大事なのはもちろん現場です。私が「看護師」という仕事を見つめ直すきっかけとなったのは、平成7年に看護短大の教員になったときです。教員になるということに迷いはありましたが、現場で身につけたことが少しでも伝えられるなら、と思い教員となる決断をしました。

しかし教員になって講義をしてもどうも違和感がありました。看護は「実践の科学」と言われるように、実践、経験がものをいう世界です。それが教員として通じないわけがないと思っていたのですが、うまく伝えることができませんでした。そんなときにクルト・レビンという社会心理学者の「実践なき理論は空虚、理論なき実践は盲目」という言葉に出会い、私には実践はあるが理論がないと気がついたとき、私はもう教員の柄ではないと思い、現場に戻りました。そして現場で得た経験を概念化、理論化すべく、「看護現場学への招待」などの本を書きました。だからこそ現場の実践を通して看護のキャリアが発達していくことの重要性を今、伝えています。

現場で学んだ、看護師としての仕事の意味

いつも話す経験があります。 アミトロ(筋萎縮性側索硬化症)という難病の患者さんの話です。アミトロとは筋肉の病気で、体がすべて動かなくなり、 まばたきだけしかできなくなる病気です。大学病院に入院してもどんどん悪化し体は動かなくなり、 呼吸器をつけられ、最初は「死にたい。死にたい。」としか言いませんでした。 しかしある看護師が、「俳句を作ったらどうか?」と提案しました。 最初は反応がなかったのですが、後日もう一度聞いたところYESのサインが返ってきました。 最初に作られた俳句は今も覚えています。 「こまねずみ よくぞはたらく はちみなみ」(8南は病棟の名前) それからだんだんと、「死にたい」という言葉が減っていきました。

ある日その患者さんと懇意だった看護師が この先、数年同じ病状が続くとしたらどうですか?と尋ねたところ、 少し考えて、「つらくてもいきていたい」と答えました。 なぜか?と聞くと、「みんなよくしてくれる」と。 この言葉にみな驚き、感激しました。

そのあと3年生きて、患者さんは亡くなりました。 しかしどんな患者さんでも、明日亡くなるとわかっているとしても、 今できる最高のケアをしつづける、それは医師や薬剤師ではなく、看護師唯一の仕事。 改めて自分たちの仕事の意味がわかった思いがしました。

聖マリアンナ医科大学病院へのこだわり

聖マリアンナ医科大学病院では、ケア・キュア・コアという3つの言葉で看護部の理念を表しています。 療養上のお世話をするケア、診療の補助をするキュア、そしてその知識や技術の土台になるのが、 患者さんの持っている個別のニーズに対応する、患者さんの持つ潜在能力を引き出せるような ナースとしてのかかわりのスキル、「コア」という考え方です。 看護部長になって一番最初にした仕事がこの理念を図にして浸透させることでした。

看護師という仕事以外にも、最近では楽でお金をもらえる仕事は多いと思います。 それでも看護師という仕事を選んだ人は少しでも人に役立つ仕事をしたいという思いがある人ではないでしょうか。 看護部であなたのやる気を高めるものは何?とアンケートを取ったところ、 1番は患者さんとの関わり、2番が人間関係、お給料は3番目でした。 私はお給料や待遇改善ももちろんですが、まず看護師と患者さんとがうまく関われるような、 その中でやりがいを見つけられるような体制作りをしていかなければならないと思っています。

現場で働く看護師の方へのメッセージ

看護師になった人は真面目で、人の役に立ちたいという思いで来ている人が多いです。 しかしこれから医療現場は楽になることはないと思います。 看護師という仕事を選ぶなら、まずはやりきる覚悟を、なぜ看護師になりたかったかという強い意志が必要です。 それを経験のなかでどのように強めていけるか。5~6年たったら1例か2例でよいから、私にとってのアミトロの患者さんのような、 印象的な経験が得られると思います。そこで自分の行いが患者さんの思いを変化させられたという自覚が持てた看護師は強いです。 いままで一番忘れられない患者さんって誰なのか、どうしてその方を思い出すのか。 自分で自分を見つめなおす作業をすれば、自分の看護に対するこだわりが見えてきます。 これは若いうちだけでなく、3年、5年、10年と節目節目ごとに見直すべきだと思います。 そうして人に語れる、自慢できるような看護師に育ってほしいなと思います。 そして現場が大好きな方と一緒に働きたいと思います。


聖マリアンナ医科大学病院
法人概要
本部所在地  神奈川県宮前区菅生2-16-1
運営病院・施設  東京都・神奈川県内に4病院

求人情報
看護師  看護業務全般。
助産師  看護業務全般。
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